一ノ関では、桜が満開で麗らかな春~という感じだったが、気仙沼はまだまだつぼみ。上の写真は一ノ関。駅から車で1分のところにある磐井川緑地周辺。桜の木が太く、高さもあるので見応えがあった。
一方、気仙沼は天気も下り坂だったせいもあって肌寒い陽気で、桜も五分咲きであった。東京はもう葉桜だというのに。
食事をしながら、現地の経済事情を地元の方に伺うと、思った通り、あまりよろしくないとのこと。理由は、
- 高速道路無料化が3月末で終わってしまった
- そもそも住んでいた人が戻ってこない
- お店も仮店舗。契約切れたあとのことをそろそろ考えねば
- 市としての復興のビジョンがない(というか根本原因は国に考えがないからだろう)
だそうだ。飲食店の経営者として客が来ないのではどうしようもないといったところだろう。
ただ、そもそも気仙沼ってどういう産業で成り立っているのか知らなかったので調べたところ、次のような調査報告があった。
「気仙沼市産業連関表(平成17年表)推計調査結果」および
「東日本大震災に伴う気仙沼市の経済的被害に関する推計調査結果」について
http://www.77bank.co.jp/pdf/newsrelease/11071302.pdf
七十七銀行が調査したもので、その中で、
- 漁業、食料品生産業への依存度が極めて高い地域
- 少なくともこの震災で気仙沼市の生産額は半分になってしまった
- まずは中核となる漁業や食料品の生産拠点をもとに戻すことが必要
と述べている。やはりここは生産地域なのである。外から人が入ってお金を落としていく場所ではない。そうなると、生産をする人や場所があっという間に消えてしまったわけで、その損失は計り知れないものがある。
なお、すでに港湾周辺の環境は見た目では元に戻りつつあるが(実際、早朝に市場に行ったら船も入っていて水揚げもあったようだ)、加工場になるべき場所は瓦礫でいっぱいで何も進んでいない様子であった。
次回は、夏前に行ってみたい、そして1泊でなく2泊はしたいところである。