はや6月。あああっという間の一ヶ月だった。4月中旬から、毎週末、気候の異なる場所を移動していたこともあり、その疲れが一気に吹き出して、結局、先週末は3日間寝込むはめに。長野(寒)、香港(暑)、大阪(暑)、サンフランシスコ(涼)、軽井沢(寒)・・・ちょっと遊びすぎたか。
さて、今朝は
WWDC を早速チェック。事前のリークで、Steve Jobbs が登壇する話題もあって、ちょっと楽しみにしていた。また、先月の Google I/O の記憶がまだ残っている中で、同じ場所でどんな新しい発表があるかも気になっていた。(会場を撮影した写真が
ここにあった)。
今回のキーノートは、Lion(次期 Mac OS)+ iOS5 + iCloud。すべて、ソフトウェアの話。昨年は、iPhone 4の発表があったが、今年はハードウェアは一切なし。
Snow Leopard のあとを受けるのは Lion。この先どういう名前を付けるのかはさておき、250もの機能が追加されるとか。来月には販売も始まるそうだが、ただ、これって、MacBook Airなどのノート型向けにはいろいろ便利そうな機能があるけれど、Miniのような据え置きタイプでは使えそうもない。これは、MBAを買えという戦略か。iOS5 には、Twitterも入ってしまうんだ。OSと一体になることで安心感は出てくるけれど、その昔、独禁法で訴えられた会社と同じ方向に言っている気がしないでもない。
そして、iCloud。Steve 自らがプレゼンするほど力を入れているサービス。MobileMe がイマイチだったことを認めつつ、すごいんだぜ、iCloud は!というノリ(きちんと言えば、説得力)はさすがであった。でも、MobileMe が Free になるという部分は、正直「えっ?」という感想。この前、Subscription を更新したばかりで、99ドルが無駄になった気がした。でも、このサービス。 Cloud といいつつ、AmazonやGoogleとはかなり違う印象を受けた。そもそも目指しているところが違うことも事実。講演でも、いわゆるApple が提供するデバイス間でのデータの橋渡し役として位置づけられていることや、恒久的いうよりも一時的な保管場所としてクラウドを位置づけている。しかも仲間とシェアするようなオープンな世界でなくて、個人の閉じた世界が対象。皆でいっしょにアクセスしようよという感じではなさそうだ。もちろん、シェアできないというわけではないけれど、たとえば、MobileMe のギャラリーに相当する機能はあるようだし。それよりも、今や複数の Apple 製デバイスを持つ人が多いわけで、そういう人たちからの要望=いつでも、どこでも、どんなデバイスでも同じことができる ということを実現しようというのが iCloud じゃないかなと感じた。まさ、Consumer 向けのサービスといえる。このあたりが、Google でもなく、Amazon でもないところかな。
ただし、iCloud に欠けていた事。それはビデオ。
音楽配信の話はたくさん出て来たのだが、ビデオの話が今回はスルーされてしまった。まあ、権利関係もいろいろあるのでなかなか難しいところだけど、こっそりサービスインしてくれることを願うばかり。
ところで、Steve Jobbs だが、1年前のビデオを改めて見ると、声の張りもなくて、プレゼンの切れもなかったなあ。