Google I/Oで初日に発表されたのは、4つのポイント:VP8オープンソース化/Chrome Web Store/VMwareとの協業/Google App Engine for Business」。
こうした発表は日本でもニュースで流れ始めているが、ニュースになる前に会場にいる人たちがそれぞれにTweet、Blog post をしていて、そのスピードの速さに少々圧倒されている。何もそこまで競わなくてもと思うのだが、何かがそこにはあるのだろう。
さて、会場にいて思うのは、iPadユーザの数とTwitterの威力。現地には日本からも大勢の人たちが来ているが、Twitter を眺めているだけで十分に必要な情報を得ることができる。そればかりでなく、「今日の夕飯はXX時に○○で」とか「○○さんはどこに?」「Room 3で見たよ」とか。実におもしろい。
それはさておき、ニュースに表れていないところをいくつかまとめてみる。
- 改めて、Google I/Oの意味。コードを書くときにまず開発者が考えるのが、Input/Output。あとは、InnovationとOpen
- 会場にある席の数は70x15x4=4200席。あくまでもおおざっぱな数。今回の登録者は5000名ということなのだが、立見もでたのだろうか(あまりに広くて目視できず)
- アメリカのこの手のイベントには「朝食」が出る。初日、2日目とも、8時に到着したが、3FのホワイエはBreakfastを食べる人でいっぱい。ベーグルとMaffineとFruitをいただいた。味は甘すぎず、クリームチーズが気に入った
- 初日は9時から、2日目は8時半から基調講演が始まった。時間通りに始まったものの、終わりはいずれも30分近く伸びた。このため、以後のセッションも時間調整が入った。しかし、何がそこまで遅らせたのかが良くわからない。
- 入口は一か所だけだったが、大混雑もなく。2日目は入口前で朝食をとる。走らないようにというスタッフの声を無視してとにかく前の席に向かって走り出す
- 昨年は開始の際に音楽とムービーが入ったが、今年は静かに始まり、静かに終わった。Vic の紹介のみ。また、2日目の基調講演の終わりもなんとなくというところ。
- これも初めて見たが、ステージわきに2台ずつ Realtime Transcription を表示するMonitorが置かれている。見事に講演者にあわせて表示している。事前に仕込んであるのだろうか。ここまで合わせられるとそう疑ってしまうがアドリブも見事に反映しているし。GWT の講演者はものすごいスピードの英語なのに、きちんとついていっている。そのモニターの横には手話をやる方も。
- Party には :Make のPreviewということでいくつかの作品が出展されていた。また、音楽はすべてYoutube。事前に仕込んでおく点は効率が良いかもしれない
技術的な話題は以下の通り。
- HTML5について。HTML5 のYoutubeアクセスが2010年に入って急増している。Youtube がHTML 5サポートを発表したこと、Steve Jobs がコメントしたこと、IEでのサポートが影響しているとのこと。2日目は顕著なのだが、打倒 Apple が強く意識されているようだ。かつて、JavaOneで打倒MSをうたっていたことを思い出してしまった。どうもこちらの国の方々はこういうジョークが好きのようで。
- HTML5 enable browserを積んだのモバイルデバイスが増えている
- Chromeは、デモ2つが紹介される(イメージエディタとTVプログラム)。TVプログラムのサイトはclicker.com
- Video support。Webmとしてプロジェクト開始。いずれはOSSにして公開、Royality free。www.webmproject.orgで詳細を見ることができる
- Adobe の手厚いサポート。Dreamweaverのデモだったり、Android とFlash の関係もAppleを意識している
- Chrome でビジネス! Chrome Web Storeがオープンする予定。40カ国以上の言語サポートもある。Chrome といってもChrome OSまで視野に入れている
- Wave。いよいよオープンに。教育分野がターゲットか?というか親和性が高いと思われる)
- Google App Engine。David Glazer はSan Jose Sharks のユニフォームで登場。Final をちょうどやっている最中。日本でいえばスピーカがジャイアンツのユニフォームを着てやるようなものだが、これは意見が分かれそう
- GAE での強化ポイントは、fast+familiar development、mobile-ready、flexible deployment、powerful app managementの4点。これにあわせて、VM wareとの協業話が出てきた。
- 本格的なビジネス展開「Google App Engine for Business」。こちらは5点を強調。easier to manage、better support、more reliable、key features、predictale pricing。SQLサポートには驚き(いったいどのRDBをサポートするのだろうか?)価格体系もシンプルになっている。・Google Storage。Amazon S3に対抗するものと思われる。使い方もほぼ同じという印象があった。実際、Q&Aセッションでもこの手の質問に対してはお茶を濁していた。100GB まで使えるのも頼もしい。
その2に続く。